赤・黒・黄色日記

人生はワセダラグビーと阪神タイガースと居酒屋と旅と温泉とカメラとイタリア車。基本日々の食べ歩き飲み歩きを記録してます。

マルタのバス、マルタの舟


マルタ共和国というのは、本当に不思議な島だ。マルタ・エクスペリエンスで、マルタの歴史を映像でわかりやすく解説してくれるのだが、見てたまげた。この国の歴史は、乱暴に言えば「世界の歴史」(正確に言うと西洋史)を凝縮したものだからである。


ストーンヘンジより以前の巨大神殿(紀元前4500年〜)に始まり、フェニキア人、ローマ帝国、ノルマン人、イスラム勢力の侵攻、十字軍と騎士団、オスマン・トルコの侵攻、ナポレオン、大英帝国、しまいにはムッソリーニヒトラー・・・と、歴史のキーマンに常に狙われ続けてきたわけで、地中海の利権の象徴だったようだ。ヴァレッタが難攻不落の要塞都市になっているのも納得できる。なんだか、あらためて世界史の勉強をしたくなってきました(笑)。


さて、マルタで気になったもの。それはバスと舟。鉄道が営業していない現在、マルタの公共交通の主役は、なんといってもバス。これが、ヒジョーにフォトジェニック。昔懐かしいデザインのバスが今も現役で走っているのがたまらない。古いタイプは当然ドアもなく、カーブの時にかなりスリリングである。フェニシアホテルの目の前がバスターミナルになっていて、いろいろなバスが入り乱れ、しかもクラクションが激しく賑やかでした。個人的には、タイのバスに乗ったとき以来の衝撃でした。沢木耕太郎氏の名作深夜特急によれば、パキスタンのバスもかなりクレージーだとか。


もうひとつフォトジェニックだったのが、漁村の舟。マルサシュロックの港に無秩序に沢山の漁船が停泊しているのだが、これが圧巻。青を基調に黄色と赤のカラーリングはなかなかオシャレ。青い海に非常に映えて美しい。面白いのは、どの舟にも目がついていること。魔除けの役割だとか。これも先ほどの歴史で出てきたフェニキア人が伝えたものらしい。


“粋”なマルタの乗り物にすっかり魅せられてしまいました。


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