20年ぶりぐらいに、急にCarsを聴きたくなった。
80年代のMTV時代に凝ったPVで大ヒットしたロックバンド。
当時は、Ric Ocasekのカマキリみたいな風貌と喉仏だけで歌うようなヴォーカル
スタイルが気になる、「変チクリンなバンド」という印象しかなかったが、
改めて聴くと凄い。鳥肌モノだ。
何が凄いのかというと、音の作り方、リズム感がハンパじゃない。
ヒトの音感に刺さるというか、気持ち良くなる音を計算して作っているとしか思えない。
何か意味もなくニヤっとしたくなるような心地よいリズム、ギターとシンセの絶妙なコンビ
ネーション。今聴いてもまったく色あせない楽曲の数々。
当時中学生だった自分には、その良さがイマイチ理解できなかったのだが・・・
耳がオトナになったということか？
夏目漱石の作品（例えば「それから」とか）をオトナになってから読み直して、新
しい発見をした時の感覚に似てるかも（笑）
さて、「Panorama」は、かなり不思議なトーンの曲が多いが、その中でも
「Touch and Go」のリズムと音の作りは秀逸である。この年末一番聴いた曲かも。
アルバム全体の完成度で言うと、「Heartbeat City」が一番聴きやすいかな。
ヒット曲のオンパレードだし。「Drive」とか「You Might Think」とか、
完成度の高い曲が並ぶ。ジャケットデザインもイイ。
ベスト盤の方はおいしい曲テンコ盛りで、手っ取り早くCarsを満喫するにはおススメ。
