この人はすごい!、嵐山光三郎。快楽主義の塊だ。「ローカル線」と「温泉」と「地元の旨いもの」という最強トリオを求めて日本全国煩悩の旅。テレビ東京の土曜スペシャルがさらにマニアックになった感じ。読んでいるだけで、旅したくなってくる。旅のコンセプトは、つげ義春とは対極に位置する(笑)。
ガイド本としても秀逸で、特に温泉と地元の名店の数々は参考になる。自分が過去行っていいな、と思っていた温泉がほとんど網羅されている。旅のお供として必須だな。旅のバイブルとして重宝しそう。ある意味自分の老後の理想かな。こういう快楽主義オヤジに自分もなりたい、と強く思ってしまった。
8人の温泉通がリコメンドする温泉宿ガイド本。8人それぞれが温泉を番付表でランキングしている点が面白い。温泉番付というものが江戸時代からあったというのには驚きだが…東と西は東日本・西日本という分類のようで、東>西というわけではないようだ。この前訪れた川棚温泉もちゃんとエントリーしてあった。江戸時代から湯治の旅というのが庶民の間では存在し、「七日三まわり二十一日」、つまり21日間の湯治が最も効果的だとか。うらやましい…次はどの温泉宿に泊まろうか、計画を練るときに便利だ。